What is he after?

恋人のいる人間に友情を注ごうとすることは
喉の乾いている人間にパンを与えようとするようなものだ

あの日からずっと一人で生きてきた
これからもそれでいいと思っていた
異性からの好意ある眼差しもアプローチも
すべて振り切ってきた
誰かを好きになることはもう二度とないのだから、と

そんな冷えきった自分の心が
こんなにもたくさんの情熱を生み出している事実に
今はとても驚いている

顔もタイプじゃないし、小さいし、運動もできなさそうだし
わがままだし、浪費家だし、根暗だし、煙草吸うし、ブリッコだし
なにが気に入ったのかよく分からない

いいところといえば
『会話』と『フィーリング』それだけだ

あの娘と話してると素の自分になれる
一番好きだった『あの頃の自分に』

相手に求める条件がそれだけなのだとしたら
僕は本当に安い人間だ（笑）

Someday the dreams will over

恋は結婚より楽しい

それは小説が歴史より面白いのと同様である

気づくといつもあの娘のことを考えている

あの娘の笑顔を思い出したり

交わした会話、笑いあった時間を思い出したり

一日の中で日毎にそれらの時間は増え続けている

自分の気持をどうにも抑えられなくなった

だから今日、一緒に帰ろうと約束した

でも他の人の誘いを断りきれなくて

結局一緒に帰ることはできなかった

断りの電話の文句もうまくいかなかった

朴念仁の僕でも分かる

今日の自分は”最悪”だった

恋愛に必要なのは好機だという

約束できたのは好機だったし

そのあと一緒に過ごした時間も好機だった

よかったのは最初の方だけ
決して最後まで好機は保たなかった

”最悪な自分”をなかったことにはできない
今日の出来事でおそらく何かが変わるだろう

それでも後悔はしてない
だって良い事もあったから
明日の朝、それとなく謝ろう
それが済んだらまた元に戻ろうと思う

The Blind Side

人を誘惑することのできないような者は

人を救うこともできない

思いもかけない幸運というのは

大小問わず嬉しいものだ

それよりもっと嬉しいのは

ほんの少しだけ期待していた事が

現実になることかもしれない

貰えるかもしれない、いやもらえないかも

なんて思っていた人からチョコを貰えるのは

ほんとうに幸せなことだ

明日はこっちから声をかけてみよう

Go for it !

分別を忘れないような恋は、そもそも恋ではない

明日から家族との旅行です

私はよく父と母と三人で旅行にいく

別に
『近年稀にみる孝行息子』を演じているわけでは決してない

そこにはちゃんとした理由がある

私が家族旅行に見出している目的、期待している役目は

仲の悪い父と母を気遣うという不純なものであった

実際効果はあったようで、回を重ねる度に仲は修復されていき

現在はほぼ毎日二人で出かけているようだ

ということはもう家族旅行はお役御免のはず

なのになぜ無理に三連休をとってまで旅行に行くのか？

旅の持つ…魔性のなんとかかんとか…（バカ

Lefty in the Right

愛されているという驚きほど、神秘的な驚きはない

それは人間の肩に置かれた神の指だ

いつからか気になる娘がいた

不器用で人見知りでいつも人と離れて行動している娘

そんな娘がどういうわけか自分にだけは話しかけてくる

僕を見つけると遠くから名前を呼ぶ

目が合うと笑顔で手を振る動作をする

いつからか僕の方もその娘を探すようになり

姿を見つけてはまたすぐに目線を元に戻す

そんなことを日に何度も繰り返すようになった

一方その娘には彼氏がいた

だから実らない恋と決して好きにはならないと

初めから割り切っているつもりだった

毎日自分に向けられる言葉と笑顔と視線

遠ざけようとすればするほどその健気さが際立ってしまい

一緒の空間にいるのが辛かった

だから他の人を好きになることにした

いつも話しかけてくる同い年の人

顔を覗きこんで話しかけてくるくせ

言葉を返したり顔を見返したりすると

照れたような困ったような表情になる

よくわからない人

丁寧な言葉遣いをその人の前だけ崩すことにした

それでいろんな事が伝わるだろう

ふたりは友達

きっとあの娘にも伝わるだろう